大雨の連休初日

今日は一日雨が降ってました。一応朝起きたけどだるくてあまり動く気がせず、すぐに眠くなり、結局寝たり起きたりを繰り返していたら外が暗くなってきたのであわてて掃除。夕飯作り。そのあともゴロゴロ。薬の副作用だと思っているけどもしかしたら栄養不足とか、もっと深刻な病気とかかも?なんて思ってしまったりして。先日から中島梓の「ガン病棟ピーターラビット」を読んでいるからそんな風に思うのかもしれません。
これの続編で絶筆となった「転移」を先に読んでしまっていたので話が遡っちゃってるのですが、中島梓の命を奪った二度目のガン(すい臓ガン)が発見されて手術をする前後の話です。開腹手術でいろいろと内臓を摘出して1ヶ月ほどで退院するまで、体中にいろいろな管がつけられて管人間になってしまった辛い日々のことが語られています。でもそんなに悲壮な語り口ではないのですが。
最後のあたりで退院する直前の心理というものが書かれていました。4週間の入院が延期になって5週間になるかもしれないと言われたのがとても辛いと。これは入院した者じゃないとわからないと。
そうなんですよね。入院って一日単位で退院するシステムがないのかしらないけど、なぜか一週間単位で延期される気がします。私も足の手術で入院したとき、最初は2〜3週間と言われていたのにすぐに3週間に予定変更され、もうすぐ3週間というところで1週間延期されて結局4週間も入院しました。かなりがっかりするんですよね。病院で過ごす1日って自宅で過ごす1日とはまるで別物ですから。長く感じるか短く感じるかということについてはあまり意味がないように思います。別物なんですよ。病院では1日が決まりきった流れで過ぎていき、自由にできることは少なく、消灯が早いから早く寝るわけで、自宅にいるよりは起きている時間が物理的に短くなります。ただ、この「自由にできることが少ない」というところに苦痛を感じるんでしょうね。
外科病棟よりも内科病棟のほうが雰囲気が暗いといいます。私は外科病棟だったので暗いとは感じませんでしたが、一度内科病棟を通ったときに、まったく起き上がれそうにない人がベッドに寝ているのが見えました。内科は治らない病気の人も入院してますからね。中島梓が手術し入院していたのが築地にある国立ガン研究センター。ガンで入院している人ばかりのところです。治る人もいれば治らないかもしれない人もいるし、仮に将来治ったとしても入院してる時点では将来のことはわからない状態で。その空気感はほかの病院とはまったく違うと語っていました。ガン専門の最前線の病院ですもんね。
中島梓が病気と余命と死とをどのようにとらえて、考えて、日々を送るようになっていったか。彼女の考えを通して、生と死についての考え方を深められていくような気がしました。

ガン病棟のピーターラビット (ポプラ文庫)

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